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宮司のごあいさつ

宮司

宮司 岩田 昌憲

この度、岩田昌樹名誉宮司の後を承け、平成二十四年七月一日をもって出雲大神宮宮司に就任いたしました。固より浅学菲才の身、その器ではございませんが大神様のご加護のもと一意専心奉仕に精励し、その重責を全うする覚悟でございます。

出雲大神宮は、元明天皇の、和銅二年十月二十一日、御神体山である御影山のふもと麓に御社殿が創建されました。それ以前は本殿背後にそびえる神奈備山、御神体山の御影山が信仰の対象とされ、その起源は一万年以上、神代の鎮座と申し伝えられる、日本有数の古社であります。御祭神大国主命は、国譲りまた幽世を司る神様として有名でございます。

大国主命の后神であられる三穂津姫命も当宮の御祭神でございます。三穂津姫命は天祖高皇産霊神の娘神で、大国主命が国譲りの砌、天祖の命により后神となられました。それ故に、天地結びの神、すなわち縁結びの由来はここに発するもので、俗称「元出雲」の所以ございます。

この千三百年に及ぶ古社の歴史の中で培われてきたものを継承し、併せて後代に伝授していく重い使命の自覚と、一意専心・誠心誠意を持って、神明奉仕に精励恪勤する決意でございます。出雲大神宮の歴史的文化財の保持、継承とともに、より広く人々の教化育成を併せて更なる社殿の保存修復維持をし、氏子、地域社会、全国の崇敬者様の当宮への篤い思いに只々感謝をし、更なる皆様方のご理解ご協力を賜りますと共にご指導、ご鞭撻を心よりお願い申し上げます。